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ホーム > 環境・みどり全般 > 環境みどり特集No.9 『イケチョウ貝で戸田ボートコースの水質浄化』

池蝶貝で戸田ボートコースの水質浄化
     〜戸田淡水パールの採取も…〜



◆ 戸田ボートコース
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昭和39年の東京オリンピックの会場にもなった、戸田ボートコースは全国唯一の静水コースで、毎年「全日本学生選手権大会」「全日本ボート選手権大会」などが開催されるボート競技者の憧れの場所です。
また、コース周辺の広大な水辺の公園は都市空間のオアシスとして、絶好の散策の場・ジョギングコースとして一般市民にも広く親しまれています。

ところで、ボートコースの水は雨水と湧水だけで、東京オリンピックの際の拡充工事以来40年以上も入れ替えが行われていないことをご存知だったでしょうか?

そのため近年、水質の悪化が徐々に進み透明度も下がってきて、近隣住民やボート競技者から水質改善を望む声があがってきました。


◆ 埼玉県ボート協会の取組み
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県ボート協会は、水質浄化の方法として、荒川の水を取り入れる方法やヘドロの浚渫、浄化機の設置等様々な方法を思案しましたが、コースが広大なため、大規模な工事・装置導入は費用の観点から実現は困難でした。

和田卓理事長は経費や生態系への影響が少なく、プランクトンを食べる「イケチョウ貝」に着目し、埼玉大学の協力を得て水質浄化の取り組みを始めました。

2006年4月から水質浄化のための「イケチョウ貝」生育実験が始まり、実証実験の結果「イケチョウ貝」は約90%という高い生存率が明らかとなりました。

専門家のあいだでは、毎日、何百という艇が練習し、オールで水をかき混ぜることによって、水中に酸素が供給されているため
ではないかと推察されています。

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また投入直後に3.6cmであった幼貝が1年7ヶ月後には3.6倍の13cmに成長していました。
水質浄化能力についてはクロロフィルαと濁度がともに減少し「イケチョウ貝」が水質改善に効果があることがわかりました。

2008年3月には直径5ミリ程度の淡水真珠が出来ているのも確認され、真珠養殖専門業者からも「育ちも良く、色も豊富」と商品化の可能性を示されました。



◆ 「イケチョウ貝」は“水質浄化ができて淡水真珠も採れる”
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●イケチョウ貝とは 

イシガイ科の大形淡水産二枚貝。本来の生息場所は琵琶湖・軟泥の低湿に生息。天然物は極めて少なく、絶滅危惧種砧爐紡阿掘殻長は25cmほどになる。寿命は推定40年以上のものが捕獲された例がある。

殻を開いたとき蝶のような形をしているのが、名前の由来です。

●アクセサリー教室

イケチョウ貝から採れた淡水パールを使った「淡水産真珠アクセサリー教室」が今年も開催されました。貝を開くと中には小さなパールがたくさん!!

約40名の参加者は協会の進めている水質浄化活動の説明を受けた後、ボートのオールをかたどった携帯用ストラップやピアスなどの作成を楽しみました。

●水質浄化と淡水パール

協会が取組んでいる活動の目的は「水質浄化」であり、淡水真珠はあくまでも副産物です。
淡水パールは「オリンピックコースで採取された戸田の真珠(パール)」として戸田市でブランド化される可能性も秘めています。
一方で生きている貝を開かなければパールは採れない。

今後の活動として「淡水パール」は、水質浄化活動にどのようにかかわっていくのか模索されます。


●和田理事長のお話し

「イケチョウ貝」を投入するにあたり、「生存率の良い場所を探すのにいろいろ苦労があった。現在でも吊るして投入するか、台に足をつけて投入するかなど色々と試験中です。コースは広いので、目に見えての水質浄化はまだまだです。」
水質浄化のために様々なご苦心が続いているようです。



◆ 水辺の自然がよみがえるまちに
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膨大な経費がかからず、生態系への影響が少ない「イケチョウ貝の水質浄化方法」はこれからの水質浄化活動のモデルケースとなるでしょう。

イケチョウ貝の真珠が「オリンピックコースで採れた戸田パール」とブランド化され、戸田ボートコース周辺が「水辺の自然がよみがえるまち」としてさらに市民に親しまれるオアシスになる日も遠くない気がします。


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【文 責】 秋元、早乙女(戸田市ボランティア・市民活動支援センターTOMATOサポートスタッフ)
【写 真】 一部は戸田市提供
 
情報掲載日:2010/04/19
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