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ホーム > 障がい者全般 > 障がい者特集No.22「平成29年度≪手話のまち“go-go”5-6≫」(H30.05.28)

 平成29年度、私たちは、「やさしいまちづくり応援助成金交付事業」の助成金で、『手話のまち“go-go”』事業を行った。
 この事業で6つの企画を実施し、事業についてホームページに掲載する機会をいただいた。前号の続きを、お届けしたい。

5.ウィルチェアラグビー講演・体験
平成30年1月25日(木)夜7時から9時、参加者20名。ウィルチェアラグビー体験、三阪洋行さん(パラリンピック3大会出場)による講演の流れ。
 ウィルチェアラグビーは、パラリンピックの競技種目の一つである。
 年に1度の戸田市パラスポーツフェスタでもウィルチェアラグビーを紹介しており、認知度が高まっている。私たちは、競技者が障害者福祉会館の体育室で練習をしていることを知っていて、実際に会館内で日常用の車椅子に乗りながら競技用車椅子を移動している姿を目にすることもあった。ただ、今回の講演に参加して初めて、競技用車椅子の操作が容易ではないことや、ウィルチェアラグビー選手の出場条件など、競技についてほとんど分かっていなかったことに気付かされた。失礼ながら、ウィルチェアラグビーの名称も間違えて覚えていたほどである。
 講演日は、数日前の雪が残っていて冷えもあったが、会場は心身とも温まっていた。始めにウィルチェアラグビーの映像を見て、衝撃を受けた。競技用に開発されている車椅子とはいえ、こんなにも激しく車椅子同士がぶつかるタックルが競技として認められているとは。人が車椅子ごとひっくり返っている。映像の音を最大にしているわけではないのに、会場に金属音が響き渡り、臨場感があって鳥肌が立つ。映像が終わり、三阪さんが笑顔で「イメージはできたと思うのでタックルを体験してみましょうか?」と呼びかけると、参加者達は映像と同じことが自分の身に起こると思ったのであろう、ざわつきだした。そこに名乗りでた勇気ある体験希望者を筆頭に、数名が三阪さんとタックルした。
 三阪さんが勢いよく体験者に向かっていく時の緊張感、タックル直前の体験者のこわばり方、車椅子の衝突音と共に体験者が後進する勢い。目の当りにした参加者からの質問は止まらない。スピードの出し方について、車椅子の座幅について、車輪の粘着についてなど。三阪さんは、マイクを長時間持つことも負担が大きいはずなのに、丁寧に対応してくださっていた。後半の話には、驚きと同時に、自分を見つめ直すヒントがあった。
 三阪さんは「花園ラグビー場」が近くにある環境で育ち、こどもの頃からラグビーは身近なスポーツであり、中学から本格的にラグビーに打ち込み、花園で試合をすることを目指していたという。しかし、高校時ラグビーの練習中の事故で頸椎損傷し、車椅子生活となった。初めて車椅子で外に出るとき、人に見られるのが怖く嫌だったという。
 社会的弱者であると心閉ざす日々を抜け出したのは、ウィルチェアラグビーの出会いと、周囲の人々の支えもあったと思うが、何よりも三阪さんの精神力だと理解した。自分を変えるために、ニュージーランド留学を親の猛反対がある中で決め、不安を消し去るため現地のことは一切調べずに飛び立った話、「車椅子(障害)と生きる」ことを受容し、多くのことを「乗り越えたい」という考え方ができるまでの話などから、私たちは「自分と向き合って生きているだろうか?自分を認め、自身を好きだと言うことができるだろうか?障害がある方にどう対応しているだろうか?できないではなく、どうしたらできるか見直ししているだろうか?」と、改めて考えることができて、非常に有意義な時間だった。

6.サウンドテーブルテニス講演・体験
 平成30年2月11日(日)朝10時から12時、参加者24名。
 丸山恵美子さん(「全国障害者スポーツ大会えひめ」で金メダル)による講演、サウンドテーブルテニス(以下STT)の体験。
 丸山さんは2016年全国障害者スポーツ大会岩手で銀メダル、2017年愛媛大会で金メダルの埼玉県代表選手。
 丸山さんの視野は目の前に両手のこぶしを置かれた状態と同じだが、他人からは丸山さんに視覚障害があるとは気付いてもらえず、また無視していると誤解されたり、人とぶつかって怖い思いをすることもある。外出は常に危険が伴うものの、STTの選手を続け、中途失明者向けの点字講座で講師を務めるなど活躍されている。
 丸山さんが意欲的に練習に励み、楽しくて仕方ないと語るSTTがどんなスポーツかを、この事業のおかげで知ることができた。
 STTは視覚障害者対象のものだ。STTのボールには小さな金属球が入っていて、ボールを転がすと音が出る。選手はお互いにこの音を頼りに打ち合う。ラケットの角度、決まり台詞、配点方法など細かなルール設定があり、思うように出来ず難しいが面白い。
 お話上手でよく笑う印象がラケットを握ると一転、その集中力は素晴らしい。丸山さんと練習相手の横手さん。(写真上)
 私たちが丸山さんと打ち合う体験をした時は、初心者相手なので手加減してもらったが、それでもラケットを構えると顔つきも一変する。
今回は聴覚障碍者がSTTを体験するときも手話通訳が付いた。しかし、サーブは「いきます」と声をかけ、受け手は「はい」と返事することが決まりになっているが、瞬時のやりとりが通訳を介すると、どうしても遅れてしまうという状況にSTTを知るとともに、手話通訳の難しさも痛感する。

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【文責:戸田市手話通訳問題研究会 「手話のまち“go-go”プロジェクトメンバー」江島由美】
 ≪手話のまち“go-go”1-2、3-4は下記URLをご覧ください≫
  障がい者特集No.20「平成29年度≪手話のまち“go-go”1-2≫」(H30.03.27)
   ☆ https://genki365.net/gnkt01/pub/sheet.php?id=137172
  障がい者特集No.21「平成29年度≪手話のまち“go-go”3-4≫」(H30.04.27)
   ☆ https://genki365.net/gnkt01/pub/sheet.php?id=137224
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 掲載:TOMATOホームページ事務局(校正M.Y/編集S.Y)(2018/05/28)
 
情報掲載日:2018/06/14
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