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ホーム > まちづくり全般 > こども特集No.10 オリーブキッズ『福祉としてのえいご子育て』

 オリーブキッズは「戸田で英語の子育て支援」をテーマに活動しています。そこで誤解されがちなのですが、英語教室のようなものを目指して活動しているわけではありません。国際社会の一員として子供を育てたいという思いをもったママたちが一緒に子育てできる場所を作りたくてはじめました。
 私自身を含め、最近は英語子育てをしていらっしゃるお母様が結構いらっしゃるのです。将来英語で苦労しないように我が子を育てるためにはなるべく早いうちから英語環境に置くことが大事という認識がひろがり、高額な英語教材を買って自宅で聞かせている方も多数いらっしゃいます。

 でも、自分ひとりで英語子育てに取り組んでいると、煮詰まったり悩んだりで結局挫折したり、高額教材を買ったところで、使いこなせない、子供が見てくれない、最後まで終えたけれどその後どうしたらいいかわからない、などの悩みを良く聞きます。
 一方、市内には外国出身のママや、海外滞在歴がある日本人など、英語が話せるお母様もいらっしゃるのですが、母子ともに英語で話すことの出来るコミュニティが無く、寂しく思っていらっしゃることが多々あります。ですから、英語子育てという同じ目的をもって、外国出身のママも日本人のママも一緒に集まり仲間づくりが出来る場所が欲しいと思いました。

 オリーブキッズの目的は、人と人との関わりを豊かにすることであって、福祉なのです。現在、オリーブキッズは未就園児向け子育てえいごサロン活動と、園児向けのえいごクラブ、にほんごクラブ活動を行っています。今年度クラブやサロンに参加しているお子様は約30名です。オリーブキッズは英語教室と異なり、一緒にえいご子育てをする集まりですので、お母様がお子様と一緒に英語を楽しむことによって成果が上がるようお手伝いしています。

 今はインターネットを通じて英語教材が簡単に手に入る時代です。しかもタブレットが登場して、子供でもアプリやインターネットを扱うのが容易になりました。
 タブレットはテレビなどと違い単に情報を受け取るだけでなく、働きかけることが出来るので学習ツールとしてとても適しているようです。
 例えば、 英語を初めて学習した時、単語の読み方に苦労された方は少なくないかと思いますが、フォニックスと呼ばれる英語の読み方のルールを学ぶアプリではfive,live,dive,といった読み方のパターンを、□i□eの空欄にアルファベットを入れるゲームを通して習得することが出来ます。もちろん音声付きです。
※写真(上左):AppアプリPhonics Vowels  (上右):Goodnight Moon 日本でも「おやすみなさいお月さま」の名で知られた名作絵本。※原語では韻が踏んである。

 インターネットを通じてなら、名作絵本を読んでくれているものや、海外の子供向け番組、歌など様々な動画が多数安価に手に入りますので、子供の年齢や興味に応じたものを選び成長にあわせて与えることができます。
 このような情報ツールを活用する一方で、語学学習には相手がいて通じるという実感を持てることも大切ですので、お母さんが相手になって簡単なやり取りをすることをお勧めしています。
 私は英語が出来ません、とおっしゃるお母様も多いのですが、単語と事物をつなげてあげることが出来れば良いので、完全な発音でなくとも心配はいりません。リンゴをあげるときは “Do you like apples? I like apples. ”公園の前では “ Do you want to play?Yes?or No?”といった、語りかけをゼスチャー付きでしてあげます。お母さんが話す言葉だと思えば幼児は学習しようとします。

 こうしたやり方でどれくらい英語習得面で成果が上がるのかと聞かれれば、お子様によって一概には言えませんが、英語環境を作ってあげた時間に比例して確実に成果は出ます。赤ちゃんならBaby Einstein, 2~3歳ならPocoyoやSuper Simple Learning やMothergoose clubなどの動画を見せて育て、4歳くらいでLittle Einsteinsなどを英語で観るようであれば、順調にいっていると言えると思います。
 Flashカードを見せたり、フォニックスの歌を聴かせたり、sight wordの本を読んであげたりすることで、読むことも出来るようになります。早く始めたお子様の方がやはり英語を自分のものにしています。
※写真上(左):英語の絵本を自分で読んでいる(2歳8ヶ月 )
   (中央・右):アナと雪の女王について自分で考えて書いたもの(4歳半)

 「幼児期から英語を学ばせるよりもっとやることがあるんじゃないか」という意見を耳にすることもあります。しかし、外国語学習には臨界期があり「6歳頃を過ぎるとネイティブスピーカーとしての言語能力を身につけることが“きわめて困難”になる」と言われています。
 大人になってから英語を習得に苦労しないよう、子供のうちに英語を身につけさせてあげたいと思うのは親としてごく自然だと思います。まして今は日本でも15人に一人は国際結婚の時代。日本人でなくとも縁あって日本に暮らしている方が大勢いらっしゃいます。幼児のうちから英語環境にふれさせたいという需要は高く、市内にもたくさんの英語保育園等が立地するようになっていますが、その費用は誰にでも払えるものではありません。
 幼児のうちから国際的な感覚に親しめる場所を、そろそろ地域社会で用意してあげらるようになっても良いのではないかと思います。そうすれば、英語教室などでは、もっとレベルの高いことを教えることが出来るようになるでしょう。

 ゲーテは「外国語を知らない者は自国語についても無知である」と言ったそうですが、実際外国語を学ぶことで、自国語の意味を問い直したり、その背景にある考え方の違いに気づくことが出来ます。運動会の前、日本人なら大体「がんばってね」と子供に声をかけると思いますが、英語を学んだ人なら「enjoy!」と声をかけるかもしれません。多言語を学ぶことは、多様な考え方を学ぶことにつながり、他人の考え方を受け入れることにつながります。そして自分と似た人だけでなく、違った人、全くの他人を受け入れ共に歩むことこそ愛であり福祉であると私は思います。

 最後に・・・私がオリーブキッズを発足させることを思い立たせてくれ、最初のメンバーになってくれた友人家族に感謝してこの記事を結ばせていただきたいと思います。友人は、生まれ育った地域が独立して別の民族の国になってしまい古郷を追われたために来日し難民申請しましたが、自由を制限され結論を得ないまま10年以上が経過していました。ところが、先日インターネットを通じて申請したカナダの難民申請が通り、第三国出国することになりました。
 日本の難民審査は国際基準とはかけ離れた厳しい基準で、2013年度日本への難民申請者数は3260人に対し、認定者数は6人。500人に一人さえ審査を通過しない現実があります。次世代を担う子供たちが広い視野を身につけ、民族や習慣の違いを越えて共に歩んで行ける社会を築いてくれることを願います。

写真(右上):「で愛・ふれ愛・たすけ愛〜福祉祭り」こども広場でのパフォーマンス
『Give me your imagination! 凍った世界をとかすのは・・・愛!』

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【文責: オリーブキッズ 菅野】
 団体ページは下記をご覧ください。
 http://genki365.net/gnkt01/mypage/index.php?gid=G0000183
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編集/掲載:TOMATOホームページ事務局(2014/11/22)

 
情報掲載日:2014/11/22
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