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食育部門において、当園が実施している栽培実習活動は、プランターや家庭菜園的な小規模で少品種且つ少量栽培によるデメリット(子どもの実数に応じた体験的活動力の低下、経験活動力の低下等)を克服するには、
・広い大地を利用する
・季節に応じた作物を多品種栽培 する
・自然環境(雨・風等)が重要で あること
・自然環境の強さ・怖さを知る
・農薬の役割を知ったうえで、自 然に育てることの難しさや重要 性を知る
・食卓に並べられるまでには、 色々な人の努力あっての「楽し い食卓」なのだということを知 る
という大別して上記の事柄を考えながら栽培関連等の計画・実行に移行しております。
小さいうちからコツコツと。という事柄で、乳幼児期から色々な手法で学習の機会を提供している機関があります。英語も大事でしょうし、体操や5教科等も大切だと思っております。しかし、それらの体験・経験・学習等を行う前に必要な事があると我々は考えております。それは、
「人として」
「社会人として」
「大人として」
「(いずれなるであろう)親として」
基礎基本となることを「まず」行い、マスターすることだと思います。
子どもという柔らかくも不安定な「土台」のままに、いろいろな体験や経験を組み込むことの恐ろしさは、教育者でなくても危機感すら覚えます。
しっかりとした土台=礎(いしずえ)を創り上げた上に、色々な経験や体験を通して創造性発展性豊かな展望が開けるものと考えております。 |
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大地に根付いている作物だからこそ、感受性豊かな乳幼児期の子どもたちに、食べるための厳しさや難しさ。生きるためには、自然との共存が不可欠であることを。
今のご時世だからこそ、次代を担う若い人たちに知ってもらいたいことが沢山あります。
混沌とした世の中にいたなかで、ふと忘れてしまった人間性を子どもたちには、根付かせたいと願い、考えております。 |
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先述の「農薬の役割を知る」とありますが、本栽培活動において農薬は「一切」使用しておりません。自然環境に任せて育てております関係上、成功もすれば当然失敗もあります。前者は、栽培したすべての作物の収穫で後者は、自然に負けてしまい収穫できなかった事を指しております。
食育活動でも成功や失敗はつきものであること。成功するためには、失敗しないためには。失敗してしまったときの対処方法。いろいろな気持ちを体験・経験させることが大切です。 |
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広い大地での季節に応じた多品種栽培なので、このように大根を収穫することも出来ます。緑色したきれいなアマガエルが沢山いますが、スーパー等で売っている大根と比べながらの収穫。それだけでも子どもたちにとっては違いがわかるという発見にもつながります。 |
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どこまでも続く大地。地球の大きさを少しでも体感し、自然という強く厳しくも、生きるためには必要不可欠な存在であることが、ほんの少しでも理解できれば良いと考えております。 |
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落花生の収穫の様子です。私は、大学の栽培実習にて初めて落花生が土の中で出来るのだと、恥ずかしながら知ったことがあります。
だから当園の子どもたちは、この事実を知った途端、私を追い越したことにもなります。
いつかは抜かされることも時として嫉妬や恐れもあると思いますが、次代の展望がより良くなるには大人側の都合ばかり聞いていられませんよね。
落花生はこのあと天日干し後、フライパンで炒って出来上がりです。栽培中は、カラスが狙っているという事で、ビニル等で覆うなどして全収穫達成のための苦労も見え隠れします。猿やイノシシはさすがにいないようです。が、モグラはいるそうです。私も含め是非とも見てみたいです。 |
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小松菜とほうれん草を収穫しています。大根の葉っぱ同様に「アマガエル」の洗礼を受けますが、無農薬という絶対的な証明にもなります。 |
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キャベツの収穫です。
中心部の球状部分が可食部分という驚きも、子どもたちにとって、この外葉の大きさから、計り知れないものがあります。 |
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土の三大栄養素である「チッソ・リン・カリウム」。そんなことは乳幼児には説明してもチンプンカンプンですから、葉っぱや茎を食べる作物用。実を食べる作物用。根を食べる作物用のそれぞれ違った「肥料=作物の栄養」があるんだよ。という感じで、白瀬先生の指導にもついつい力が入ります。
教え育むという仕事に就いた者に一切の甘えや妥協は許されないという事を常々実感します。特に対象が乳幼児ということもあり、その概念はよりブレの無い信念にすることが大切と考え、子どもたちに接しております。 |
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