協働ステーション中央

【開催報告】「聞き手の共感を呼ぶ ストーリーの語り方〜団体のビジョンを伝える〜」

協働ステーション中央では、地域や社会の課題解決に取り組む方を対象に、取り組む課題や活動内容を伝えることに役立つ「聞き手の共感を呼ぶ ストーリーの語り方」を学ぶ入門講座を開催。講師には、特定非営利活動法人 コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン理事の松澤桂子さんを迎えました。

仲間を集め、その輪を広げ、多くの人々が共に行動することで社会に変化を起こす「コミュニティ・オーガナイジング」の考え方に基づき、聞き手の視点に立った伝えたい思いを想起させる印象的な体験談を用いた語り方を学び、演習を行いました。

まずは「コミュニティ・オーガナイジング」の概要のレクチャー。20世紀初頭にアメリカで始まった概念で、女性、労働者、移民、有色人種といったマイノリティ、弱い立場にある人たちの声を集めて、つながりを作り、共に行動して社会変化を起こすための手法として考え出されました。
コミュニティ・オーガナイジングの特徴は、弱い立場にある当事者自身が持っている力(資源)を活かして、その困難な状況を変えていくこと。そのために、一対一の関係づくりやチーム構築を行い、戦略を立てて実行するまでの言わば解決能力を身につけます。今回学ぶストーリーテリングは、仲間を集めるために必要な力として、自分がなぜその社会課題に取り組むのか、自身の価値観と経験に基づいて聞き手の共感を生む語り方です。
対個人や組織に対し自分たちが取り組む課題や活動内容を伝える場面で、思うように伝わらない経験をしたことがあると思います。なぜ伝わらないか。それは人間の脳の構造に基づいています。人それぞれが大事にしている価値観が、感情として届くことで聞き手の行動変容を促します。いくらこうあるべきという戦略を語られて、頭で理解しても人は行動しないんです。自分の大事にしていること、その価値観を感じさせる経験談を語り、聞き手に追体験してもらうことで、共感を得ることをねらいます。また、語り方もストーリー(物語)になっていることで引き込まれやすくなる。過去の経験でどんなことが起こり、どんな選択の結果であるか、情景が伝わるように語ることもポイントです。
このストーリーの語り方のモデル動画を見て、イメージを膨らませ、参加者が演習に挑戦しました。グループ(ブレイクアウトルーム)に分かれてそれぞれのストーリーを語り、語り手の価値観としてよく伝わったところ、情景がわかりやすかったところなどをフィードバックし合いました。1回目のフィードバックを反映しブラッシュアップさせ、再度語り合いました。語り手、聞き手両者を体験することで、どういう伝え方をすると聞き手に伝わるかもよく理解することができました。驚くほどに1回目よりも2回目のほうが伝わりやすく、初めてワークをした参加者同士でも、互いの価値観を分かり合うことができました。やはり語り手が心揺さぶられたところに、聞き手の感情も同じように揺さぶられます。
また、改めて語る内容を整理すると、自分が活動に取り組み始めたきっかけや、当時の熱い思いをふりかえる機会となりました。あっという間の2時間。集中して取り組み、疲れているはずの参加者のみなさんの表情がやり切ったような明るいものになりました。最後に講師の松澤さんから「聞き手が変わると語るストーリーも変わりますので、聞き手に取ってほしい行動に応じたストーリーが語れるといいと思います」と。活動を通じて取り組む課題や事業への賛同者が増えるよう、何度も伝えて実践を積み重ね、伝わる感覚を感じながら、多くのステークホルダーとコミュニケーションを活発に取っていっていただきたいです。
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