協働ステーション中央

【開催報告】移動困難者を地域で支える 〜 NPO が自治会や行政・事業者とつくる都市部の外出支援の仕組み〜十思カフェVol.103

身近な社会課題について考え、解決のヒントと協働の切り口を探る交流イベント「十思カフェ」。103回目の今回は、公共交通が行き届かない地域で住民主体の交通システムを作っている「認定NPO 法人かながわ福祉移動サービスネットワーク」理事長の清水弘子さんがゲスト。高齢者や障がい者などの移動困難者を地域で支える仕組みづくりを伺いました。

「外出は人を元気にする」。高齢者の外出というと、通院と買い物のために限定して考えられがちですが、外出そのものが介護予防に役立つという研究結果が出ているそうです。
団体では、地域のニーズに合わせて、これまで様々な移動サービスを行ってきました。はじまりは、住民のボランタリーな送迎活動。車の手配や循環バスの運行に留まらず、歩行や乗降の介助、付き添い、お買い物やお楽しみのお出かけもお手伝いしてきました。「送り迎えは親の責任」という時代から、地域で「助け合う社会」へ移っていると清水さん。
交通サービスの提供で重要になるのが法律。2004年以前は全国各地にボランティア送迎が多く存在し、料金は完全な無償から少額の金銭授受のあるものまで多様でした。しかし、004年にガイドラインが整備され、団体・利用者などの要件が明確になり、負担に感じたボランティア団体が送迎活動から相次いで撤退するということが起きたそうです。法律や制度を良く知り、その中で可能な限りのサービス展開を行うと同時に、制度をより良くするために国や市の委員会でも発言を積極的に行ってきました。
清水さんの活動で特徴的なのは、「住民主体」「協働」を貫いていることです。大和市で乗り合いバスの運行を行う際は、地域住民が3回にわたりワークショップを行い、バスルートを決めました。行政およびバス会社・タクシー会社などとの協働も。いろんな人が少しずつ協力し合って、移動困難地域でも誰もが移動できる「足」を作り上げてきました。
清水さんのお話の後、参加者は4人ずつのグループになり、感想と、自分の地域での交通の課題を共有し合いました。地域の交通の今と未来をテーマに、最後まで熱心に議論する姿が印象的でした。
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