協働ステーション中央

【開催報告】11/8(水)社会課題解決の新たなアプローチヾ麌佞弔商品

3回シリーズの『NPOと企業が取り組む社会貢献のススメ 「得意」を生かして新たな活動を創造する共創パートナーシップ』第2回目は、児童労働問題に取り組むNPO「認定NPO法人 ACE」の事例をご紹介します。事例を通じ、NPOと企業の共創をどのように生み出していくのか、深く学んでいきます。

 
   

今回の講師はACE理事・事務局長の白木朋子さん。

最初に、児童労働問題の全体像を解説していただきました。
世界で過酷な児童労働をする子どもは1億5200万人。私たちが普段食べているもの、身近に使っているものが児童労働につながっている現状があります。今回事例で紹介するチョコレート以外にも、綿や、携帯電話などに使われるレアメタルなどが代表的な例として挙げられます。児童労働の70%は農林水産業に集中しています。ACEでは、カカオ豆にフォーカスした活動を展開しています。

カカオ生産は西アフリカに集中しており、コートジボワール、ガーナの2国だけで220万人の子どもたちが働いています。日本の輸入が多いのはガーナです。ACEの活動もガーナのココアを対象としています。
ACEでは、2009年より、カカオの生産地で児童労働をなくすことを目的にした「しあわせへのチョコレート」プロジェクトを展開しています。

このプロジェクトは、2011年から森永製菓と連携を開始しました。しかし、最初から企業とうまく連携ができていたわけではありません。2007年にACEは児童労働について企業にアンケートを行いました。その際は回答をもらうことはできませんでしたが、後にある紹介者を通じてACEと森永製菓は対話を開始することになりました。

そして、森永製菓から年間を通じてACEに寄付が行われるとともに、特別月間では対象商品1箱につき1円が寄付されるようになりました。森永製菓との協力により、お互いの強みを生かし合ったプロジェクトになりました。ACEにとっては、自分たちだけで募金を行うよりも、企業と連携することで募金の額が飛躍的に伸びました。

身近なチョコレートを通じて、児童労働への理解を深め、さらに寄付もできることから、子どもたちも意識が変化しています。買いながら応援できる選択肢は広く受け入れられています。

自分たち(ACE)がチョコを売るのではなく、企業がチョコを売り、ACEの資金になるモデルはこれからも強化していきたいと考えています。

さらに、ACEの究極の目標は、労働搾取がある構造自体を変えていくことです。安い労働力によって支えられている消費社会。供給側だけではなく、需要側である消費者を変えることも必要です。
ブランドにネガティブなイメージを持たせたくないためか、企業は寄付付き商品の宣伝を自らはあまりしない傾向にあるようです。ACEでは、問題を直接商品で伝えなくてもいいと考えています。問題を伝える方法はメディアなど他の場所があるためです。

懸念としては、企業の方が社会課題解決に前のめりになってきている可能性もあるということです。大企業が本気で取り組み始めたらNPOの出番が無くなっていくのではないかという危惧があります。

本質的に問題解決につながる商品を世の中が支持するようにならないといけないと思いますが、どの商品を支持すべきということを世の中の人に全然伝えきれていないと感じています。これが現在感じる一番の課題です。
最後に、NPOと企業が連携して課題解決を行うにはどうすればよいのかを考えるため、ワークを行いました。

参加者がグループになり、ワークシートを用いて解題解決のためのアイディアを考え、そのために協力してもらいたいパートナーを考えました。

これで専門講座第2回は終了です。次回は、いよいよ具体的な共創のアイディアを考えます。
前のページへ戻る